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2015年1月

第12回クリティカルソフトウェアワークショップ、一般講演

先週、基調講演のレポートを書きました。今日は同じ1月21日(水)の午後にあった一般講演の感想を書きます。

一般講演は30分ずつ(20分+質疑応答)、次々に登壇される形で進行しました。聴講した二つのレポートです。

要求逸脱に基づく例外試験項目の作成実験
名古屋大学  山本修一郎先生

例外テストの研究は、まだ数が少ないそうで、過去の研究例を紹介されました。その中で2000年に行われた、ディペンダビリティケースを使った例外テスト項目の抽出実験では網羅性が高いという結果が出ているそうです。発表された実験では、要求を定義するとそれに外れる項目が出てきて(これが逸脱)、この外れたものごとにテスト項目を作ると限りなく出来てしまう。そこで、要求記述カードを作成し、前提条件や入出力、機能など制約条件を書き込んでいって、逸脱の分類を作ったり、分析表でその項目を省略するかどうかや理由を書いていくという流れを紹介されました。

質疑応答で会場から出た質問に対して、実際の開発では、実装に入る前に全ての例外テスト項目を仕上げることは非常に難しいことが想像されるので、テストを始めるまでに埋めるのが現実的かもしれない、という現場寄りのコメントが出ていました。

D-Caseを用いたレビューを見える化する方法の導入事例
(株)デンソークリエイト  小林展英 氏

GSN活用の一つの例として、ビデオや記事は拝見していたのですが、実際にご本人のプレゼンテーションを拝見すると、現場でどのように使われているかがよく分かってとても良かったです。担当者とレビュー者の経験差から、同じ資料を見た場合でも理解に大きなずれが生じ、堂々めぐりになるというのは、どこの開発現場でも見られる困りごとではないでしょうか。小林さんの部門では、経験として一言で済ませられがちな常識や語彙といった前提条件にあたることを、D-Caseを使って見える化する取組みをしているそうです。担当者とレビュー者の間で合意できている文書(= 合格基準がはっきりしている)をそろえ、これを用いて説明する際の構造を整えます。続いて成果物を証拠として紐づけ、D-Caseにまとめあげるという流れだそうです。

D-Caseを書いてみる(書かせてみる)ことで、基準が明確になっているか、そもそも文書のどういうポイントを基準として認識しているかが見えてくる、また表形式では気づきにくい横並び感、網羅感に気付くことが出来るという利点も聞けました。

ビデオ
技術レビューにおけるGSN, D-Caseの現場活用法(1)
レビューの前提となる基準を作る

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特許庁の中国商標法セミナーに参加しました

昨日、ベルサール神田で行われた外国商標のセミナーに参加してきました。

中国商標法改正と最新の実務動向
-模倣対策を中心に-

午前の部のみ参加しましたが、昨年5月に実施された中国商標法の改正では具体的にどういう項目が改正されたのか、どういった趣旨や背景があるのかなど、実例と共に詳しく聞くことができ、参加して良かったです。北京や上海などの都市部と地方で実状が大きく異なっているため、模倣対策には現地の研究が必須とのことでした。また出願数はうなぎのぼりで、2013年時点で188万件を超え、今後も増加が見込まれるため、日本企業にとって侵害されるリスクが高まることは確実で頭の痛い問題であることも説明がありました。特にインターネット販売の急速な広がりで被害も急増しているそうで、都市部が中心だった消費圏が内陸部へと拡大する傾向にあることから、今後は知財の紛争も地方で闘う必要性が出てくる可能性があるといったお話も聞けました。

興味深かったのは「禁用商標」(商標として用いてはならない語、国名や国旗など)に新たに設けられた「品質誤認」の実例で、登録できないと判断された商標の拒絶理由が余りにばらばらであったことです。例としてあがったものにはいずれも地名、国名が入っていたのですが、一つは外国の著名な地理的名称が含まれているため拒絶、一つはロゴに大きく国名が入っているにも関わらず、それにくっついている文字列が他人の先行商標と類似するため拒絶、一つは外国の国名が入っているため当該国の承諾なしでは使用できないため拒絶とのことでした。つまり、この項目についてはまだ審査の場での判断も揺れ動いており、これは問題ないと事前に判断するのがとても難しいようでした。

日本企業が実際に使っている商標が模倣されることも多く、日本で言う標準文字による登録ではなく、出来るだけロゴ(形に特徴のある文字)で登録することを薦めていました。中国では実施すると発表されてから施行までが非常に短いので、そうした法のチェックも欠かせないとか。

外国商標の取得や模倣対策は費用も時間も労力もかかりますが、自社製品やブランドを守るためには必須で、特に小規模企業にとっては悩みの種だと思います。特許庁や発明協会のセミナーで、知識のアップデートとを続けていきたいと思います。

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第12回クリティカルソフトウェアワークショップ、基調講演

昨日、第12回クリティカルソフトウェアワークショップ(12thWOCS2)の基調講演と招待講演を聞いてきました。

プログラム

基調講演
Holistic Approach to Finding the Whole Solution: Using Systems Principles and Concepts
James N. Martin

システムとは何か、システムは何によって構成されているのか、またどう理解すれば良いのかをPICARD理論で説明された後、課題に対してシステム全体をどう対応させるのかを7つの要素(7 Samuraiと表現)で紹介していました。

私はツールベンダーで仕事をしていることもあり、日頃ソフトウェアを中心に物事を考えがちですが、システムはソフトウェアのみで存在しているモノではなく、部品(Partsと表現)の集合でもなく、部品の集合にそれらの相互作用や背景など、様々な要素が加わってシステム全体が成り立っているという説明は納得できました。特に、見る人(観察者)によってシステム(の認識)は異なるという例が分かりやすかったです。同じシステムもユーザーから見た場合と、開発者から見た場合では、その範囲が大きく異なります。

ワインバーグの"An Introduction to General Systems Thinking" (邦訳は「一般システム思考入門」だと思われます)から、言葉を引いていました。

全て英語の講演だったので集中して聞くのにくたびれましたが、落ち着いた口調と聞きやすい発音の方だったので、聞いて良かったと思いました。

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astah製品カタログを公開しました

新しい年に新しいことを、という考えもあり、今月に入って公開したものがいくつかあります。そのうちの一つ、製品カタログのご紹介です。

展示会やセミナーにいらしたことのある方には何らかの資料をお渡ししていますが、秋に製品カタログを新しくしました。これまではA4サイズの両面に astah* professionalを中心とした情報を細かい文字でびっしり載せていましたが、今回は少し違うものを作ってみました。

A3サイズの片面に astah* professional、UML、communityのUMLを中心としたモデリングツールと、それらで描いた図をWebブラウザで共有できる astah* shareの情報を、片面には astah* SysML、astah* GSNの情報を載せました。どちらも表(おもて)になるように考えた配置です。

新しいカタログは販売代理店で使ってもらったり、セミナーで配布したりする他、ウェブサイトでPDFデータを公開することで、ユーザーの皆さんがいつでも見られるようにしています。同じページで価格表も公開していますので、例えばソフトウェアの購入稟議を作成したい時は添付資料としても使えます。

astah 製品カタログ

カタログを見て質問が出た方は、問合せフォームを用意していますのでどうぞお尋ねください。

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1ライセンスで三製品、エンジニアリングパック

astahにはいくつか種類(エディションと呼んでいます)がありますが、それぞれライセンスが必要で、共通のライセンスで動作する仕組みではありませんでした。元々ある astah* professionalに加えて、2013年に astah* SysMLをリリースし、2014年に astah* GSNをリリースしたところ、同じ方が二つ、あるいは三つの製品を使う状況が出てきました。そこで、一つのライセンスで動作するよう仕組みを新しくし「エンジニアリングパック」の提供を始めました。

astah エンジニアリングパック - 1ライセンスで三製品

Waterfall3

三つの製品のタイムドライセンス(12ケ月)を通常価格で購入すると、36,000円(税別)です。エンジニアリングパックでは、20,000円!です。

さらに、2月28日まではキャンペーンとして14,000円!(税別)で販売しています。モデリングツールが気になっている方、お得に購入できるこの機会をぜひご利用ください。

- astah* professionalで描画できる図

  • UML 2.x
  • ER図
  • データフロー図
  • CRUD
  • フローチャート
  • 要求図
  • 要求テーブル
  • マインドマップ
- astah* SysMLで描画できる図
  • ブロック定義図
  • 内部ブロック図
  • パラメトリック図
  • 要求図
  • 要求テーブル
  • ユースケース図
  • アクティビティ図
  • ステートマシン図
  • シーケンス図
  • マインドマップ
- astah* GSNで描画できる図
  • ゴール構造表記法(GSN)
  • マインドマップ
三つの製品いずれもマインドマップを描画できます。まずはエンジニアリングパックの紹介ページをご覧ください。

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SysMLを知ろう、学ぼう、使ってみよう

チェンジビジョンは2013年6月にシステム設計支援ツール astah* SysMLを発売しました。システムモデリング言語「SysML」を活用している会社はまだそれほど多くありませんが、必要性を感じている、あるいは今後の取り組みを予定しているという会社は多いようで、お問い合わせをいただくことも増えてきました。2014年11月のETでは、SysMLはよく聞くが、どういったものか、何が嬉しいのかポイントを知りたいという声が多く聞かれました。そこで「SysMLとは?」を概説する短いビデオを製作しました。

MBSE(モデルベース・システムズエンジニアリング)とSysML概説

また、SysMLに関する情報をまとめたページで、ビデオやセミナースライドなどを公開しています。
「SysMLを知ろう、学ぼう、使ってみよう」

来週火曜日(1/20)には、無料のSysML体験セミナーも開催します。こちらは既に残席2のため、ご希望の方は今すぐお申込みください。

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